Previous Return to Index Return to Home next page

Coloring work


いよいよ本格的な機体色の塗装フェーズです。

マスキング

機体色を塗る前に、脚収納庫やコックピット、エアインテイク等をマスキングしておきます。

脚収納庫のマスキング 1 脚収納庫のマスキング 2 脚収納庫のマスキング 3

  1. 脚収納庫の様な凹部はまず、輪にしたマスキングテープを落とし込みます。
  2. その上から幅広のマスキングテープを貼ります
  3. 最後に収納庫の淵に沿ってデザインナイフで切り出します。
エンジンナセルのマスキング エンジンナセルのマスキングも大体上記と同じ要領で行います。 エアインテイク側は細切りにしたマスキングテープを現物あわせで貼り付けていきます。 辛気臭い作業ですが、手を抜かずにがんばりましょう。

キャノピーの裏側 コックピットのシーリング 機首部分

コックピットのマスキングというのは飛行機を作るときにいつも問題になる部分です。 パイロット・フィギュアが載ってなければティッシュを詰める等の簡単な方法も取れますが、今回はフィギュアが乗っている上にHUD等のなるべく触りたくない部品もありますので、キャノピーを利用してマスクすることにします。 以前キャノピーフレームを黒く塗ったので、キャノピーフレーム部分に再びマスキングゾルを塗ります。 ゾルが乾いてキャノピー全体が再びマスクされている状態になったら、2ピースのキャノピーを裏側からマスキングテープで繋げます。(写真左) 次にコックピット周辺のキャノピーの接着線にそってマスキングゾルを塗ります。(写真中央) 半乾きのところでキャノピーを装着。 マスキングゾルが完全に乾けば、キャノピーが仮留めされます。(写真右) これでワザと塗料を吹き込むようなことをしなければ、コックピットに塗料が浸入することは無いハズです。 はみ出したマスキンゾルは乾いた後で綿棒にエナメルシンナーを含ませて、そっと拭いてやると綺麗に取れます。 

塗装前の注意

エンジンナセル VF-0は機首ブロック、胴体、エンジンナセル右・左というようにばらばらの各ユニットを最後に接着することになります。 そこで、各ブロックの接着面(左写真の赤線で囲った様な場所)はなるべく塗料を掛けないようにします。 マスキングまでする必要はありませんが、できるだけ塗料を掛けないように心がけてください。 このようなことに留意するのは、接着面に塗料が掛かっていると接着強度が落ちるからです。

329番 イエローFS13538

垂直尾翼パーソナルカラー部分 垂直尾翼およびエアインテークと機首の間の小翼にある黄色い部分をまず塗ります。 黄色は隠蔽力が最も弱い色なので、白い成型色にそのまま吹きます。 写真は航行灯のみマスキングして黄色は適当に吹いてます。 マスキングをしながらの塗装の原則は面積の小さい方から塗ってマスクを追加していくことです。 しかし、これはあくまで原則であって、実際は塗る色の隠蔽度の強さや、色の配置によって塗装の段取りは変化します。 今回の垂直尾翼の塗装を例にとると、黄色→黒→機体色 という順番で塗っていきます。

塗料が乾いた後で、塗り分けのラインをマスキングで出します。
 

2番 黒

機体の黒い部分を塗ります。 コックピット直後のスカルマークが入る部分・垂直尾翼・エアインテークと機首の間の小翼・ベンドラルフィンです。 こちらも適当に塗って構いません。 黄色同様、塗料が乾いた後で、塗り分けのラインでマスキングします。

下塗り

機首部分機体基本色の塗装フェーズ。 まずは下塗りをします。この工程の目的は隠蔽力の弱い色を塗る際にパテを使用した部分との明度差が出る(所謂「パテ浮き」)のを防ぐのと、接合線の仕上がりのチェック、そして機体のカラーリングに表情を作る為の下準備です。 特に白系の機体の場合、モールド色が白だと、パテ浮きがおきやすいのです。 故に一度グレー系で全体を塗ります。 写真は機首ユニットのみですが、胴体、エンジンナセル、主翼、垂直尾翼と、すべて塗ります。 下塗りというのはあくまで下塗りで、これが最終仕上げでは無いので、おおまかに色が乗っていればそれでOKです。 多少ムラが出来ても気にする必要はありません。今回下塗りに使用したカラーは333番 エクストラダークシーグレーですが、これもご自分のお好みの色を見つけてください。 ちなみに、333の上に白系を吹くと、すこし青みがかったグレーっぽい白というような色合いになります。

本塗り

本塗り機首部分いよいよ機体の基本色を塗ります。 インストでの指定色は311番グレーFS36622ですが、この茶色味がかった白が、私のイメージとはいささか違っているので、ここでは69番グランプリホワイトを採用しました。

機体色を一気に厚塗りしたりせず、下地色のグレーを生かして、表情を作ります。 塗料の乗り具合を見ながら、薄く塗料を掛けていきます。 一つのユニットに集中せず、機首→胴体→ナセル→機首という感じでローテンションさせながら、塗るのが色味を揃えるコツです。 特に、主翼の様な平らなパーツは塗料が乗りやすいので、機首や胴体等の他のユニットと違った色味にならないように気をつけます。

ここで注意すべきことがもう一つあります。 VF-0Sは非常にエッジが多い機体です。 特に主翼後端の付け根付近や、垂直尾翼の先端部及び後端部、ビーバーテールのサイド部分等は意識して塗料を乗せる様にしてください。 

スーパークリア

スーパークリア機首部分 基本塗装が終わった機体に、スーパークリアを吹きます。 これは表面を平滑化し、デカールの密着度を上げる(=シルバリングを起きにくくする)のと、スミ入れ及び、その後の拭き取りをしやすくするのが目的です。 スーパークリアはリターダーで通常の塗料より少し薄めに溶いて吹きます。 カーモデルの様に研ぎ出しをするわけではないので、表面にツヤが出たのが判る程度になればそれでOKです。 塗膜が分厚く成りすぎないように気をつけます。

Tips 薄いパーツの塗り方

垂直尾翼の塗り方 垂直尾翼の塗り方垂直尾翼やベンドラルフィン、そしてギアベーン(脚収納庫扉)の様に薄い上に表裏を塗装する必要があるパーツは、出来れば左写真の様にランナーごと切り出して、ランナー部分に割り箸等の持ち手を付けるようにします。 しかし、部品レイアウト上どうしてもランナーごと切り出すことが出来ない場合は、右写真の様にダイレクトに持ち手を付けます。 この写真ではφ1.0の穴を垂直尾翼基部に掘り、φ0.9の真鍮線を刺しています。 このとき微量の瞬間接着剤でパーツと真鍮線を接着しています。 接着しないと、エアを吹きかけた途端に風見鶏みたいにパーツがくるくる回ったりします。 もちろん、塗装完了時に真鍮線は引き抜きます。 さらに薄いパーツの場合は、φ0.5の真鍮線を蝋燭や線香であぶって熱し、それを直接パーツに刺して持ち手にするという手があります。 これは少々慣れが必要なテクニックです。
Previous Return to Index Return to Home next page