Return to Index Return to Home next month


Introduction


sega 747h front picture 基本的にガレージキットを取り上げることが無い当サイトですが、今回は素晴らしいキットに出会いましたので、ご紹介したいと思います。
くらぶファンタスト[C]謹製"1/100 テムジン747H用武器セット" が今回ご紹介するアイテムです。 この商品はハセガワ製テムジン747Jを747Hにする、コンバージョンキットです。 ただし、コンバージョンキットと言ってもその内容は頭部や上腕等、ごく一部をハセガワのキットからもってくると言う程度で殆どがレジンパーツで構成される(全171パーツ)凄いボリュームのキットです。 そしてこのボリュームでありながら、販売価格は¥13000と非常にリーズナブルな設定をされています。 このキットの素晴らしさについては、後でたっぷり語りたいと思いますが、とにかく、その恐ろしいまでのパーツ精度とCGのイメージを立体化したモデルバランスのとり方は、ハセガワのバーチャロンシリーズと並べて全く違和感を感じさせないレベルです。 現在のトップクラスのガレキディーラーの実力を知ることが出来る好キットであることは間違いありません。 さて、このキットを入手できた幸運な方々はおそらく"くらぶファンタスト 747H"等のキーワードでサーチを掛け、そしてこのページに辿り着いたことでしょう。 普段ですと模型初心者の方が、箱横のメーカー完成作例にたどり着けるようにガイドするのが当サイトのコンテンツの構成ですが、このキットに挑戦される方は中級者から上級者だと思われますので、今回はインストの判りづらい部分のみをフォローする形式にしたいと思います。

Prepare


くらぶファンタスト TEMJIN747H わざわざ言うまでも無いことでしょうが、製作前に必ずパーツチェックを行います。 最初からいくつかの袋に分けて梱包されていますが、チヤック付きの小袋等を用意して部位毎に仕分けしておくとパーツの管理が楽になります。 このキットは塗装の利便性がかなり考慮されており、肩の卵状のモールド等も全て別パーツ化されています。 (ちなみに卵モールドは大小合わせて16個)不足が無いか、充分にチェックします。 殆どのパーツが左右2セットずつ入っていますが、ショルダーランチャーのパーツ(一見膝のパーツに見える)等、1個しか無いものもありますので、注意してください。 パーツチェックが完了しましたら、洗浄します。 普通ですとパーツ洗浄は塗装直前に行う方が効率が良いのですが、このキットはコンバージョンキットであり、ハセガワ製キットのスチロールパーツとの組み合わせがありますので、ここで行っておきます。

Foots


くらぶファンタスト TEMJIN747H ここからはインストの順番に沿って説明していきます。 まずは@の足首の組み立てです。 キットパーツD1とD2を加工してキャストパーツを挟み込みます。 このときD1とD2の削除指定部分は完全に削除してしまわずに、少々残します。 この部分をベースとしてキャストパーツを支えるのに使用します。 現物合わせで行いますので、左右で構成するパーツを一つのグループとしてマーキングしておきます。 写真でBと書いてあるのは、この3つのパーツがBグループのパーツであることを示しています。

くらぶファンタスト TEMJIN747H キットパーツに接着剤をたっぷり塗り、甲と踵(かかと)のキャストパーツを被せ、左写真の状態で接着剤が乾くまで放置します。 キャストパーツがクランプ代わりになります。 足首内間接パーツはボールジョイントLLをセットしますが、最初からほぼ無加工で指定の長さになる程度にキャストパーツに穴が掘られています。 現物あわせでシャフトの長さを調節しますが、それ程神経質になる必要はありません。

Unkle Guards and Knee Armors


くらぶファンタスト TEMJIN747H インストABの足首及び膝アーマーです。 当然塗装後の組み立てとなりますので、この段階では殆どすることはありませんが、パーツの接着面になる部分をマスキングゾルでマスキングしておきます。 無塗装の部分同士の方が瞬間接着剤による接着ががっちり出来ます。 ほんの僅かの手間ですが、これだけで完成後のポロリをかなり防ぐことが出来ます。

Shin Gurds


くらぶファンタスト TEMJIN747H インストC 下腿部の組み立てです。 まず、膝のジョイントパーツを作ります。 WAVEのPC-05のB2枚で本キット付属のφ5.0のポリキャップを挟みます。 φ5.0のポリキャップは横軸が少々長いのでカットしてやる必要があります。 左写真の様にPC-05のBで両側を挟んだ後(1)、はみ出し部分をカットしてやります(2)。

くらぶファンタスト TEMJIN747H 下腿パーツとアンクルアーマーの接続部に穴を開けます。 上下に2点のガイドがあります。 脚の内側は上のガイド、外側は下のガイドに開けます。 インストではφ2.5の穴を開けるように指示されていますが、いきなりφ2.5の穴を開けるのはいくらガイドがあるとは言え、難しいので、まずガイドにφ0.5程度の穴を開け、次にφ1.0、次にφ2.5と言うように段階的に開けると失敗がありません。 穴を開けたら、両脚の外側になるパーツの目立たないところに印をつけておきます。 これは下腿側面にパーツを付ける際、間違いを防ぐのが目的です。

くらぶファンタスト TEMJIN747Hインストの指示に従って、上下にポリパーツをセットし、左右を合わせます。 左写真は下腿部、後面。 このキットで殆ど唯一全面的に接合線を消す必要がある部分です。 非常に精度の高いキットなので、間に挟むポリパーツの加工が上手く行っていれば、それ程大きな隙間も出来ず、ぴったり合います。 ゼリー状瞬間接着剤を合わせ目の上に盛った後、硬化促進スプレーを用いて硬化します。 金属ヤスリで大まかに削り、後は普通に#600→#800の順でサンディングします。 このときパーツのアウトラインを崩さない様に注意します。 サーフェーサーを吹いて、仕上がりを確認します。 左写真は、向かって右上の部分にヤスリ傷があったので、もう一度#600で磨いて修正しているところです。 細かいモールドがあるわけではないので、修正→サーフェーサーのルーチンを納得いくまで繰り返します。

Tigh Amors and Knee Joints


くらぶファンタスト TEMJIN747H インストD 太股と膝関節です。 このフェーズには大きな問題は無いと思います。 太股前面装甲のサイドにわずかな成型段差があります。 ここはヤスリで削るよりも、パテを盛る方がより簡単に、全体のラインを崩さずに整形できます。 

くらぶファンタスト TEMJIN747H 太股前面のマスキングパターンを作っているところ。 まず全体にマスキングフィルムを被せ、現物合わせで線を描きます。 うすめ液を含ませた綿棒やティッシュで拭いてやれば、何度でも修正可能です。 納得できるパターンが描けたら、フィルムをパーツから剥がします。 剥がしたフィルムを厚紙に再び貼り付けます。 それをスキャンし、印刷すれば左右で同じパターンのマスキングが出来上がります。 側面も同様にしてマスキングパターンを作っておきます。
Return to Index Return to Home next month